あなたがあなたの救世主

あなたがあなたの救世主

「悟り」のこととか、この世界から「戦争」「差別」「暴力」を本当になくすという無謀な挑戦とか

あなたがあなたの救世主

NESARAとGESARA
アドレノクロム
淡路島とパソナ
ロジャー・ストーン
ロックステップ計画
火ヴァッチャ経

ティモシー・リアリー:カウンターカルチャーのグル(導師)まとめ

Hatena Feedly

みなさん、ようこそ。

ここまで3回に分けて「ティモシー・リアリー」の人生とその文化的影響について、ご紹介してきました。

 

kazzhirock.hatenablog.jp

kazzhirock.hatenablog.jp

kazzhirock.hatenablog.jp

  本日は、「彼の人生という名の物語」から「私なりに読み取ったこと」をお話しさせてもらおうと思います。個人的には「小難しい単語を使って伝わらない文を書いてても意味がない。」と思うので、できるだけ平易な言葉遣いで書こうと思いますが、どうしても「小難しい単語」というのは「その一言の中に多くの概念が詰め込まれた状態」になっている場合が多いので、わかりやすく書こうとすればするほどグダグダとした、長ったらしくてまどろっこし文になるかもしれません。
 人様に「何かをできるだけ正確に伝える(というか、私の感情まで含めてコピペしようとする試み)とは、かくも難しくあるか。」という感じで、こういう気持ちが「今までこういうことやらなかった理由」だったりもします。
 「じゃあ、いっそのこと小説でも書けよ!寓話的なのを!」とのお声もあるでしょうが、それはガン無視させてもらいます。

Embed from Getty Images

ティモシー・リアリー(DVD)

ティモシー・リアリー [DVD]

「ライフストーリー」を読み解く

 「頭脳明晰ではあるが反社会的」というのが、基本的なリアリー博士の態度というか性質というか本質というか。「自分という存在を規定しようとしている既存のルールの外にあるもの」を「知性で探求しようとする人」だったことが伺えます。私もそういうタイプだという自己認識がありますし、こればかりは「なんでそうなったのか?」と自問自答したところで、返ってくる答えは「そういう内省的な問いかけができる頃には、もうそうなってたし。振り返ってみても反抗的なガキだったし。逆に誰か教えてくれない?」なのです。

 「イエズス会」という「宗教」には反逆し、「ウェストポイント陸軍学」という「暴力」に加担せず、「アラバマ大学心理学部」では「愛に溺れ」て、そして伴侶を得てからは「愛を裏切り」過ごしてきた「そんな人間」としての「ティモシー・リアリーと他人には認識されている存在」としての「自分」がいる。彼が「心理学」という「科学が生み出した文学」の道に進むことにしたのは当然だったような気がします。

 リアリーが「治療」したかったのは、まさに「自分自身」だったことは間違いないでしょうし、「自分というストーリーの書き換え方を見つけ出す。」ことこそが「救済」になると考えていたはずです。この頃までは。

 「生まれついてのアウトロー」的な姿勢が垣間見える部分もあるものの、それでもワシントンとバークレーなどの「知の本流」とも言える環境に身を置くことができなくなるまで道を大きく踏み外していないあたりは「真の知識人たる者の風情」を感じさせます。

 

 そんな時に同僚などが研究現場に持ち込んできた「ドラッグ」(この時は古代から使用実績のあるナチュラルなマジックマッシュルーム)の使用により、リアリーに大きな転機が訪れます。幻覚体験によって。

 精神療法において「自己決定」や「自己洞察」が必要な理由としては、「行動変容」がそれらによって発生するからですが、マッシュルームや、のちにアルバート・ホフマン博士によってもたらされるLSDなどは、「幻覚体験によって、自己決定や自己洞察、そして行動変容まで」を起こしてくれる、まさに「魔法の薬」なのでした。そこにはオルダス・ハクスリーも参加していました。

 「効果が同じであれば、自然にある植物であろうと、人工的に合成された物であろうと、どちらでも構わない。むしろ、人工的に合成された物の方が効果的ならば、積極的にそちらを使用していく。」というのが「典型的な西洋式のスタイル」だと思うのですが、ここが「最初の大きな間違いの始まり」だったように感じます。

 この時点で、マッシュルームの「使用方法に関するノウハウ」を積み重ねていたであろう「シャーマン」が「ガイド役として参加していれば、また違った方向性もあっただろうに。」と残念です。

 LSDという薬物はホフマン博士によって1943年に発見されており、リアリーの研究に使用されるようになる頃までには「軍事利用などを目的とし、CIAなどによって研究されていた。(MKウルトラ計画)」わけですが、「大衆の管理など」を目的としている側からすればリアリーなどは実に厄介な存在であろうことは間違いないでしょうし、その後の妨害工作の数々も納得できるというものです。リアリーの目的は(手段を間違えた感はありますが)あくまで、「自己を解放する。」というものであったのですから。

 どの時点でリアリーの救済対象が「自己」から「社会」に拡大されたのかは定かではありませんし、「60年代に起こった様々な現象が影響した結果として自然とそうなっていった。」のかはわかりませんが、個人的には後者だったと思います。

 この頃に「また間違いが起こった。」と思っているのですが、それは「チベット死者の書を英訳した上に、ガイドとなるチベット仏教の実践者抜きの独自解釈で実験を進めた。」ことです。

 「言葉」というものは実に厄介なもので、どうしても翻訳するとニュアンスは違ったものになるでしょうし、おまけに「独自でノウハウの集積」しようとしているなんて。何百年にも渡り、その行為の実践者たちが積み重ねてきた叡智があるというのに。

 

 私は「私たちの『内なる宇宙』は言葉によって覚醒し、『外なる宇宙』は科学によって覚醒した。」と考えています。

 「内なる宇宙」については「脳みそ」と「」の仲介役としての「意識」は「言語が発生したこと」で明瞭化されました。動物に「」があるのは当然でしょうし、言語的なモノを操ることで相互にコミュニケーションを行なっている種族(イルカとかクジラとか、他にももっと)もあります。それでもなお、「人間の言語ほどの語彙があるモノ」は存在しないでしょう。だから動物たちの意識は人間よりも「胡乱なモノ」でしょうし、だからこそ、彼らには「」しかないのです。人間よりも幸せなのは動物たちであると言えます。

 「外なる宇宙」については「道具(テクノロジー)の発展」に依存しており、特に近年では「分解能」的な急速な発展により、さらに「私たちが知識として知ることが可能になった領域」が拡大しています。100年前の人々が「科学的に観測可能だった物理領域」と、現在の我々が「科学的に観測可能な物理領域」を比べてみればいいでしょう。極微から極大まで、私たちの物理世界(に対する知識ですけど)は増え続けるばかりです。そして「その知識の扱い方を間違い続けている。」とも言えるのですが。

 

 このような視点を持ちながらリアリーの60年代以降の活動を眺めたとき、サイケデリックムーブメントからサイバーパンクの時代までを。感想として出てくるのは、お決まりの「アンタ、早すぎたんだよ。」というセリフです。
 歴史上繰り返されてきたことでしょが、「一部の天才たちの発想一般人には理解されません。」知識的な問題でも、精神性の問題でも、リアルタイムには。
 そしてより悲しいことに、その発想を多くの人が理解しだすようになる頃には「その知識を少し早く理解し悪用しようと動き出していたモノたち」によって乗っ取られているのです、そのアイディアが。基本的に人類史上繰り返されてきたのは、こういうことであると思うのです。

 

 「ティモシー・リアリーという人物の人生という名前の物語」ほど、私たちにそれを教えてくれるものもないような気もします。彼は「圧倒的に知的だったし、遥か先の未来まで見えていたし、ほんのちょっと、ところどころでは間違えちゃったけど、純粋で、人類のために貢献しようと願った人物」であるのは確かでしょう。

Embed from Getty Images

 

 結局のところ、特定の悪者探しを続けるのではなく、一人一人が知識とその正しい使い方を身につけ、そして自らの精神性を高めていくこと。これしかないのではないでしょうか?

 「あなたがあなたの救世主」というタイトルにしたのも、そのような考え方を私がするようになったからなのであります。

 

www.youtube.com

 

ここまで読んでくださってありがとうございました。

ティモちゃんの著書の内容は絡めませんでした(笑)

次回は、また思いついたことを書きたいと思います。
また。

 

Twitterはじめました。

twitter.com

よろしければフォローお願いします。