ようこそ、みなさん。
今日は「音楽は人々を団結させる(結びつける)」ということについて。
マンチェスターでのテロ
みなさんはマンチェスター(イギリスの都市)で2017年に発生したテロをご存知(或いは覚えておいで)でしょうか?
マンチェスター・アリーナに於ける爆発物事件(マンチェスター・アリーナにおけるばくはつぶつじけん)は、2017年5月22日(日本時間23日)にイギリスのマンチェスターにあるマンチェスター・アリーナで発生した自爆テロとみられる事件。
2017年5月22日夜、マンチェスター・アリーナではアメリカ合衆国のシンガーソングライター、アリアナ・グランデの『デンジャラス・ウーマン・ツアー』と題した、2017年ワールドツアーのマンチェスター公演が挙行されていた[4][5]。公演が終了した直後、観客が帰り始めた22時33分 (BST) 頃、マンチェスター・アリーナのエントランス・ロビー付近で爆発が発生し、場外には煙が上がった[6][5]。この爆発により、コンサートの観客らと実行犯を含む計23名が死亡し、59名がけがを負って病院に搬送された[6][5]。
地元警察当局によると、実行犯は単独の男で、所持していた手製爆発物を起爆させて死亡した[6]。過激派組織「イスラム国」(ISIL)は翌23日に犯行声明を発表したが[7]、警察はそれを裏付ける証拠を未だ見つけられていない[1]。
まぁ、こういう大変に痛ましい事件で、私は当時アリアナちゃんが結構ボロボロな精神状態になっていたのを憶えています。
当時の様子を伝えたニュース記事はコチラなどでご確認いただけます。
事件の数日後、追悼式で
痛ましい事件の数日後、マンチェスター市内で開催された追悼式で、突然一人の女性が「ある曲」を歌い出します。
その時の様子がコチラ。
歌われたのは『Don't Look Back In Anger』という曲で、先日の記事でもご紹介したノエル・ギャラガーさんが所属していたOasisというバンドの代表曲(のうちの一つ)です。
まぁ、Oasisというバンドは「90年代のイギリスを代表する」ような国民的なバンドで、この曲は「国民のほとんどみんなが知っている」ようなものでもありまして、当時から「イギリスの裏国歌」的な扱いではありました。
で、その様子をテレビで観たノエルさんは、先日の記事でご紹介したインタビューの中でこう語っています。
と。
Don't Look Back In Anger
この曲は、Oasisの2ndアルバムである『(What's The Story)Morning Glory?』の4曲めに収録されている曲であります。
※ 俺の中での「永遠の名盤」
イントロがジョン・レノンの『イマジン』と同じなのはご愛嬌。
Slip inside the eye of your mind
心の目を奥の方へ滑り込ませると
Don't you know you might find
見つかるって知ってるだろう
A better place to play
もっといい遊び場がさ
You said that you'd once never been
キミは一度も行ったことがないって言ってたね
But all the things that you've seen
でも見てきたものはすべて
Will slowly fade away
ゆっくりと消えてくんだろうさ
So I'll start the revolution from my bed
ベッドの中から 革命を始めるのさ
Cos you said the brains I had went to my head
キミが俺をうぬぼれてるなんて言ったから
Step outside the summertime's in bloom
夏真っ盛りの外に出るんだ
Stand up beside the fireplace
暖炉の横から立ち上がって
Take that look from off your face
そんな顔してないで
You ain't ever gonna burn my heart out
そんなんじゃ俺の心は動かない
So Sally can wait,
サリーは待っててくれるのさ
she knows its too late
並んで歩くには
as we're walking on by
手遅れだって知っていながら
Her soul slides away,
彼女の気持ちは離れていく
but don't look back in anger
でも「悪い思い出にしないで」って
I heard you say
そう聞こえたのさ
Take me to the place where you go
どこへだって連れて行ってくれよ
Where nobody knows
誰も知らない場所へ
if it's night or day
たとえ昼だろうが夜だろうが
Please don't put your life in the hands
ただ、お前の人生を委ねちゃダメさ
Of a Rock n Roll band
ロックンロールバンドの連中なんかには
Who'll throw it all away
全てを放り投げちまうような奴らにはさ
I'm gonna start the revolution from my bed
Cos you said the brains I had went to my head
Step outside the summertime's in bloom
Stand up beside the fireplace
Take that look from off your face
You ain't ever gonna burn my heart out
So Sally can wait,
she knows its too late
as she's walking on by
My soul slides away,
but don't look back in anger
I heard you say
So Sally can wait,
she knows its too late
as we're walking on by
Her soul slides away,
but don't look back in anger
I heard you say
Don't look back in anger
Don't look back in anger
Don't look back in anger
At least not today
せめて今日だけはさ
訳したらこんな感じでしょうか?
直訳すれば「Don't Look Back In Anger」は「怒りを込めて振り返らないで」となるのでしょうが、恋愛の歌の場合は「悪い思い出にしないで」て感じになるでしょうね。
ちなみに、この曲のタイトルはおそらく、過去の映画『怒りを込めて振り返れ(原題:Look Back In Anger)』から取られてるんでしょう。
※ ちなみに、デヴィッド・ボウイにも『Look Back In Anger』という曲があります。
ああ、あと「ベッドの中から始める革命」ってのは、間違いなく「ジョンとヨーコのベッド・イン」からですね(笑)
「ベッドで過ごす時間」ってのは、ほんと平和なものです。
※ 個人的には大好きです(笑)
ちなみに、ついでに。
『Don't Look Back In Anger』のシングルのジャケットは、花で埋め尽くされた楽器たちなのですが、これは「リンゴ・スターが不貞腐れてビートルズを一時的に離脱した後、彼を再びスタジオに迎え入れた時にした演出」からのパクリ(笑)です。
まぁ、とにかく、どんなに悲惨な出来事があろうとも、それを「怒りに変えてはいけない」ということをみんなは表現したわけです。
「憎しみの連鎖を断ち切る」ということこそが、唯一の道だと、示したわけです。
「団結すること」によって。
「分断と対立の時代」がやって来ようとしていることを考える時、私は「ますます音楽が、みんなの気持ちを一つに結びつけてくれるものが、必要になる」と感じます。
ちなみに、事件後に開催された追悼イベント『One Love Manchester』で元Oasisの片割れである、眉毛兄弟の弟ことリアム・ギャラガーさんはコールドプレイと一緒に『Live Forever』を歌い上げました。
ギャラガー兄弟(というかOasis)は「マンチェスター出身」です。
アリアナとクリス・マーティン(コールド・プレイ)による『Don't Look Back In Anger』はコチラ。
アリアナちゃんも「いまだに忘れることはない」出来事でしょう。
「自分が『正義』だと思いたいもの」のために、やたらと「悪と見做したものたち」を攻撃し、それが「分断を加速させていくばかり」の人たちを見るにつれ、こういう気持ちを忘れたくはないなと思います。
また。
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