ようこそ、みなさん。
John Lennon / Plastic Ono Band (ジョンの魂)
※ ビートルズ解散後の初アルバム
社会はすべて正気ではない者によって動かされている
ちょっと、ジョン・レノンの話から。
ジョンが凶弾に倒れたのが1980年12月8日のこと。
今から40年も前のことです。
そんなジョンがビートルズ解散前のインタビューで語ったことがあります。
社会はすべて正気ではない者によって動かされている。
狂った目的を実現するために。
僕はこのことに、16歳とか12歳とか、ずっと幼い頃に気づいたんだ。
でも、自分の人生を通じて、このことを違った方法で表現してきた。
僕が表現しているものはいつも同じことだった。
でも、今は、このことをこう言いたい。
「僕たちは、正気でない者たちによって、正気とは思えない目的を達成するために支配されている。」とね。
イギリス政府やアメリカ政府、ロシア政府、中国政府が実際にやろうとしていること。
その方法や目的を紙の上に書くことができるのなら、彼らが何を行っているのか、僕はぜひ知りたい。
彼らは皆、正気ではないんだ。
でも、それを表現すると、僕は「頭のおかしいヤツ」扱いされて、きっと消されてしまうだろう。
これこそが正気でない現実なんだ。
1968年6月6日 英国BBC2でのジョン・レノンのラジオインタビューより
実際のインタビュー映像はコチラでご覧いただけます。
まさに、今。
このようなことが浮き彫りになってきたにすぎません。
ずっと昔からこうなんです。
あらゆる「概念」から遠くへ
それから2年後の1970年。
ビートルズは解散をし、ジョン・レノンはソロとして新しいアルバムを発表します。
それが冒頭にご紹介した「ジョンの魂」になります。
※ ビートルズ解散の経緯に絡む各メンバーのソロ活動は複雑なので雑な紹介です。
まさに「魂の全てをさらけ出した」一枚に仕上がっていて、この邦題をつけた人は素晴らしいと思います。
そのアルバムの中に「God」という曲が収録されています。
また私なりに翻訳してみたいと思います。
John Lennon / God
God is a Concept by which
神とは「概念」にしかすぎないのさ
we measure our pain
俺達の苦痛を測る為のね
I'll say it again
もう一度言うけどさ
God is a Concept by which
神とはただの「概念」にしかすぎないのさ
we measure our pain
俺達の苦痛を測る為の「概念」なんだよ
I don't believe in magic
俺は魔法なんて信じない
I don't believe in I-ching
俺は易経も信じない
I don't believe in Bible
俺は聖書なんて信じないし
I don't believe in Tarot
タロット占いも信じない
I don't believe in Hitler
アドルフ・ヒトラーも信じない
I don't believe in Jesus
キリストも信じない
I don't believe in Kennedy
ケネディも信じないし
I don't believe in Buddha
仏陀も信じちゃいない
I don't believe in Mantra
マントラも信じるつもりはないしI don't believe in Gita
ギーターも信じはしない※ インドの叙事詩のこと
I don't believe in Yoga
ヨガも信じない
I don't believe in Kings
王族の連中も信じるわけがない
I don't believe in Elvis
エルヴィス・プレスリーも信じないよ
I don't believe in Zimmerman
ボブ・ディランも信じないし※ 「ジマーマン」はディランの本名ヨーコと俺だけ
...and that reality
それが現実さ
The dream is over
夢は終わったんだ
What can I say?
他に何て言えば良い?
the Dream is Over
夢は終わったYesterday
もう過去の話なんだよ
I was the Dreamweaver
俺は夢を紡いできた
But now I'm reborn
だが俺はもう生まれ変わったのさ
I was the Walrus
俺はセイウチだった
But now I'm John
でも今はただの「ジョン・レノン」になれたんだ
and so dear friends
親愛なる友よ
you'll just have to carry on
君達は夢の続きを見てくれ
The Dream is over
夢なんてもう終わったんだよ
John Lennon / God
私は小学生の頃から、この歌が大好きです。
ジョン・レノンを世界の頂点に連れて行った「ビートルズ」との決別宣言の歌。
インドに瞑想修行に行った過去も、エルヴィスやディランという「自分のアイドルだった存在」も、世の中のあらゆる「権威」とされる存在も、自分自身の栄光の過去も、何もかも。
ジョンが「信じない」と言っているのは、果たして「否定」から発せられただけの気持ちなのでしょうか?
私には、これが「ジョン・レノンの自灯明宣言」だったのだと思えます。
自分を取り巻く「あらゆる概念」からの卒業。
夢は終わったのです。
自分を取り巻く、あらゆる幻想をかなぐり捨てようとした決意なのです。
それでも「魂の探求」は続くのです。
「自灯明」のお話はコチラ
それでもやっぱり
私も「人格のある神」はあまり信じていません。
「宇宙そのもの」とか「宇宙の理(ことわり)」のようなもの、さらにはその遥か彼方の「人間には知覚できないものまで含めた全て」を「神としか呼べないような何かしら」だと思っています。
とにかく「人間が作ったあらゆる概念を超えたもの」だと思います。
それゆえ「神」という言葉を使うときは、とても慎重にならないといけないと思っています。
本来は「その名を口に出してはならない」とする宗教もあるぐらいです。
「神」はそれぞれが心の中に感じて、大事にしておくべき存在なのでしょう。
※ 一度は読んでみるべき本です。
「神さまがこうおっしゃられていた!」とか。
「そういう風に書いてあった!」とか。
そういう風に言われる方がいます。
私はいつも思います。
「それ、神さまが、あなたに直接語りかけられた言葉なの?」って。
「答えが返ってくるほど、普段から神さまに問いかけ続けてるの?」って。
私は思います。
「その人がどんな神さまを信じているかわからないけど、神さまに問いかけるってことは、自分の『最善だったり、最良だったり、最高の部分』に常に問いかけ続けることと同じこと」だと。
自分の信じている「神さま」が自分のことを見て、どう思うのか?とか。
それで「神さま」がお喜びになられるのかな?とか。
こんな私でも「神としか呼ぶしかない何か」に話しかけます。
「答え」が返ってこようとも、返ってこなくとも、関係なく。
そもそも「答えなんか返ってこない」のは、なんとなく知っています。
それでも問いかけ続けます。
常に問いかけ続けることが、自分を導くのだと思います。
そういう風に、自己点検を続けながら生きていくこと。
それこそが「神の道」だと。
私はそう思います。
ジョンもあんなに威勢のいい自灯明宣言した後も「あーでもないこーでもない」と、実に「人間らしく」悩んだり、不倫したり、子育てに専念してみたり、なんだりかんだりしてました。
きっと、ジョンも話しかけ続けていたんだと思います。
みなさんはどう思われますか?
「愛」も「神」も「ただの言葉」にしかすぎません。
「『愛そのもの』はそこかしこに」
「『神そのもの』はあらゆるものに」
「常に在ります」
そう思いません?
Pharoah Sanders / Love Is Everywhere
また。
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