ようこそ、みなさん。
はじめに
先日の記事の締めくくりに、このように書かせていただきました。
人間、進歩しているようで「実はちっとも(精神的には)進歩してない」のでしょうし。
で、この記事を書き終わった後に、いつものようにRSSに登録してあるサイトの見出しを眺めていて「関連する記事」を見つけました。
曖昧な記憶なりに過去に読んだ覚えがあるのですが、なにせ「2012年の記事」ですので「読んだつもりになっている」だけかもしれません(笑)
まずはその記事を転載させていただこうと思います。
その記事はコチラ
人類はバカになり続けているのか - 知性のピークは2000~6000年前説
人間の知性は2000~6000年前がピークだった―。こんな論文を、米スタンフォード大学の教授が発表した。人類が狩りをしなくなったため、知的、感情的能力が、徐々に衰えているのだという。
近代以降、人間の知性は進化しているとばかり考えられてきた。そのため、ネットでは「信じられない」という声が相次ぎ、「ゲームで狩りをすればいいのか」といった発言も飛び出した。
知能の低くなった人間が淘汰されることが少なくなった?
スタンフォード大学の遺伝学者ジェラルド・クラブトリー教授が、
「人間の知性は2000~6000年前にピークを迎えており、その後人類の知的、感情的な能力は徐々に衰えている」
との研究結果を発表した。論文は、米科学誌セルの関連誌「Trends in genetics」(2012年11月13日号)に掲載された。
それによると、人類は狩猟採集社会で生きてきた数千年前に、進化の99%が止まってしまったそうだ。これは脳の大きさの変化から明らかだという。そしてこれ以降、人類が都市に定住するようになってから今にいたるまで、知的・感情的能力がともに落ち続けていると主張した。
教授は理由をこう書いている。
人類の知性の形成には2000から5000という多数の遺伝子が関係し、それらは突然変異により、働きが低下する危険にさらされている。狩猟社会では、知的・感情的な能力のある人間しか生き残れなかったが、歴史の中で農業や都市が発明され、命が脅かされるリスクが減った。これにより、遺伝子の突然変異で知能の低くなった人間が自然淘汰されることが少なくなった。その結果、人類の進化としての脳の拡大が止まり、知能が低下し続けているのだという。
「一瞬、虚構新聞の間違いではないかと」
人間の知能は進化してきたと素朴に信じられてきただけに、ネットでは、
「失礼な」
「マジすか…こんなに大量の情報を扱っているのにか?」
「一瞬、虚構新聞の間違いではないかと疑ってしまった」といった「信じられない」とする反応が相次いだ。
また、狩猟をしなくなったからという理由に「モンハンやれってことか」という人も現れた。モンハンとは人気ゲーム「モンスターハンター」の略で、名前の通りモンスター「狩り」をして遊ぶ。
ただ、論文の内容に疑問を示す人もいる。米Independent紙では、ロンドン大学の遺伝子学者スティーブ・ジョーンズ教授が「ただのアイデア。証明するデータがないし、どうやって調査すればいいのかも分からない」などと一蹴した。
日経サイエンス(12月号)のコラム「知能は延び続けているか」では、IQテストの平均スコアは1年に0.3ポイント、10年で3ポイントのわりで着実に伸びているという「フリン効果」を紹介した。伸びているのは主に抽象推論を試すテストや、幾何学図形の類似性を問うなど抽象思考を試すテストで、現代においては社会生活を営む上で抽象的な思考が必要とされているから考えられているという。そして、「将来は、あなたも私もひどく前近代的で想像力の欠けた人物に見えるような世界になるのだろう」と結んでいた。
「どっちが正しいのか」に結論を出すのは難しそうだ。
実際の論文
記事中にもありますように、アメリカの雑誌「Trends in genetics」にて今でも読めるようです。
ただし有料なので、残念ながら詳しい内容までは確認できていません。
Our fragile intellect. Part II
日本語にすると「私たちの壊れやすい知性」ですかね?
中身にすごく興味があります。
記事に登場した「不倫効果」、じゃなかった「フリン効果」についても、また別の記事を転載させていただこうと思います。
「人間の知能指数が年々上昇する」というフリン効果は20世紀に終わっていた!?
<ノルウェー男性の徴兵制データを分析すると、1970年代半ばに知能指数がピークに達し、それ以降、明らかに低下していた>
「人間の知能指数(IQ)は、年々、上昇し続ける」。この現象は、ニュージーランドオタゴ大学のジェームズ・フリン教授が1984年の研究論文で初めて示したことから「フリン効果」と呼ばれている。
フリン教授はこの研究において「1978年のIQは1932年に比べて13.8ポイント高くなっており、IQは、1年あたり0.3ポイント、10年ごとに3ポイント上昇している」と明らかにした。
しかしながら近年の研究結果では、「フリン効果」とは真逆に、「年々、IQが低下する」という「負のフリン効果」が示されている。
1970年代半ば以降、明らかにIQが低下している
ノルウェーのラグナー・フリッシュセンターの研究プロジェクトは、2018年6月11日、学術雑誌「米国科学アカデミー紀要」において、「フリン効果は1970年代半ばにピークに達し、それ以降、明らかにIQが低下している」との研究論文を発表した。
この研究プロジェクトでは、1962年から1991年までに生まれたノルウェー男性73万人以上を対象に、徴兵制データから抽出された18歳または19歳時点のIQを分析した。その結果、「フリン効果」は1975年以後に転換期を迎えたとみられ、IQは世代ごとに7ポイント低くなっているという。
この研究プロジェクトは、血縁関係にある家族内での「フリン効果」についても調べた。これによると、父よりも息子、兄よりも弟というように、親子や兄弟でも「負のフリン効果」が認められたという。
「負のフリン効果」をもたらしている要因
では、「負のフリン効果」をもたらしている要因は、いったい何なのだろうか。
英アルスター研究所が2016年10月に発表した「負のフリン効果」に関する文献レビューでは、その原因として移民や男女比などが指摘されていたが、この研究結果では、IQの低下と遺伝子や環境要因との因果関係を示すものは見つかっていない。
このほかの要因としては、ライフスタイルの変化や、子どもへの教育手法、子どもの成長プロセスなどが挙げられている。また、既存のIQテストが、現代の教育や若者のライフスタイルを十分に考慮しておらず、現代人の知能を正しく定量化するのに適していない可能性もあるだろう。
いずれもせよ、まずは「負のフリン効果」を引き起こしている要因を明らかにすることこそ、フリン効果を再び負から正に転換させる第一歩といえそうだ。
「フリン効果」 とは?
こちらは日本語版のwikiが存在していないので、英語版を翻訳させていただきます。
フリン効果は、20世紀にわたって世界の多くの地域で測定された流動的および結晶化した知能テストのスコアの両方の実質的かつ長期的な増加である[1]。 知能指数(IQ)テストが最初に受験者のサンプルを使用して標準化されているとき、慣例によって、テスト結果の平均は100に設定され、それらの標準偏差は15または16のIQポイントに設定されている。IQテストが改訂されたとき、彼らは再び受験者の新しいサンプルを使用して標準化され、通常は最初よりも最近生まれた。再び、平均結果は100に設定されています。しかし、新しい被験者が古いテストを受けるとき、ほぼすべてのケースで、彼らの平均スコアは100を大幅に超えています。テストのスコアの増加は、テストの最初の年から現在に至るまで連続しており、ほぼ直線的であった。レイヴンの漸進的行列テストについては、2009年に発表された研究では、イギリスの子供の平均得点が1942年から2008年までに14点上昇したことが明らかになっている[2]。 同様の上昇は、他の西ヨーロッパ諸国、日本、韓国など、古くからIQテストが広く利用されている他の多くの国でも観察されている[1]。
フリン効果の説明は数多く提案されているが、その意味については懐疑的な見方もある。同様の改善は、意味記憶やエピソード記憶などの他の認知についても報告されている[3] 。 研究では、ノルウェー、デンマーク、オーストラリア、イギリス、オランダ、スウェーデン、フィンランド、フランス、ドイツ語圏の国々では、現在進行中の逆フリン効果、すなわちIQスコアの低下があることが示唆されている[4]。
最後に
まぁ、要するに「知性とは?」というお話です。
「知能指数とさせるもの」が「唯一の知性を測る基準なのか?」という話でもありますし、実際のところ「人間は進歩してるのだろうか?(いろんな意味で)」という、ある意味では「このブログのテーマ」のようなものでもあります。
みなさんはどのようにお考えでしょうか?
私なりの「仮説のようなもの」はありますが、それを一度に書くのも難しい(あまりに長文になってしまいます)ので、これから徐々に、いろんな記事を通してお伝えしていけたらと思います。
キーになるのは、やっぱり「悟り」なのですが。
また。
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