ようこそ、みなさん。
「インデペンデンス・デイ」という映画だと、地球人が総出で宇宙人に反撃してる頃ですが、どうやら今年もそんな事態は起きずに済みそうです。
で、またTwitterで気になる話題がありました。
500年に一度の惑星直列?
なんと、本日7/4は「500年に一度の惑星直列」が起こる日なんだそうです...
※ ホンマかいな?
まぁ、なんというか、ええ...
内心は「なんでそうなるかねぇ?」という感じですが、一応調べてみました。
※ つい最近話題になった「マヤ歴の終わり」の騒動とか...
色々と見てると「500年に一度」ってのが煽り文句になってて、どのツイートやらリプライにも共通して見られるので、このワードで検索です。
で、出てきた一番古そうなのがのがコチラ
今日7月4日に惑星が一直線に並びます
— コバヤン (@kobayan_dolphin) 2020年7月2日
500年に一度だとか、、、 pic.twitter.com/lkX2CDR9aS
そっかぁ...
※ 900近いリツイートがされてて、2400件近い「いいね」がされてました、見た時点で。
他にもリアクションの多そうなツイートは
明日、7月4日に惑星が一直線に並びます。
— rem (@box1234012) 2020年7月3日
惑星直列は500年に一度だとか... pic.twitter.com/PzbteKpWun
6.5万のリツートに21.5万の「いいね」が...
※ このツイートが某まとめサイトに取り上げられてたからでしょうか?
で、その「某まとめサイト」の記事もたくさんツイートされてるんですけど、記事の内容自体を読むと、ちゃんと「否定的な意見」も書き込まれてるんですよね...
まぁ、その某まとめサイトは勝手にタイトルに「グランドクロス完成」とか、キャッチーな文言足してるんですけど。
※ そもそも「グランドクロス」と「惑星直列」は別物。
で、ちゃんとTwitterで「惑星直列」とかで検索すると「ちょっと間違ってますよぉ〜?」という丁寧な訂正ツッコミも入っているんですよね。
例えば
#惑星直列 がトレンド化していますが、500年に一度だとか全くのデマですからね。しかも今回の惑星直列は、それほどの直列ではなく、そもそも天文関係では惑星直列とは考えられていません。
— James Shimoji 💋 (@JamesShimoji) 2020年7月3日
それより7/21の明け方に惑星がズラッ空に現れますので、こちらの方が要注目です。 pic.twitter.com/MfpmfXqr6H
とか
ロマンに水を差して申し訳ありませんが、惑星直列とは言い難い位置関係です。
— らい (@rairai_happy_) 2020年7月3日
それと500年に一度と言うのも違うと存じます。
天王星と海王星は明後日の方向にいます。
(画像はYouTube及びWikipedia) pic.twitter.com/zwHBJghrMb
とか
※ このツイートは2500以上リツートされてて、5700ぐらい「いいね」されてて安心しました。
あとは、ご丁寧にも「国立天文台」のブログまで貼り付けてくれてるツイートもありました。
7月4日に惑星直列がある?
— 清水文化@Kindle版気象精霊記発売中 (@Fumika_Shimizu) 2020年6月28日
そんな天文現象の話、あったかな?
……と思ったら、占星術のホロスコープ上に惑星が並ぶって話ね。(苦笑)
だからオカルト界隈で大騒ぎかw
本当の惑星が揃うのは直列じゃないけど、7月下旬の明け方の夜空に……。
国立天文台(7月下旬)https://t.co/RwiurCtgLj
いや、ほんとね。
オカルト界隈大騒ぎ状態。
こんなんだから「真摯に、本来的な意味での『オカルト』を研究してる人が迷惑するんだよ!」と文句の一つも言いたくなったので、この記事を書いてます。(笑)
だいたい、大人気のツイートに貼られてる画像が悪い。
www.youtube.com※ 最新の立体的なイメージはこの動画で掴みやすいです。
もう、ちょっと、この騒動を詳しく取り上げるのも無駄なので、詳しく経緯を知りたい方はコチラのまとめをご覧ください。
「500年に一度」ってのも、どうやら何年か前に「星占い師さん」のブログで書かれていた文言のようでした。
※ 「占星術」は真面目な学問であるとは思いますけど...運用者がね...
YouTubeにも「天変地異が!」とか「人類絶滅か?」とかいうタイトルの動画がチラホラ。
ほんと、なんの責任も取らないでデマは振りまき放題、人心を惑わし放題。
おまけに、その後もきっと素知らぬ顔でまた同じようなことを繰り返すのでしょう。
それでも「盲目になってる人」を多く取り込んでる配信者は、お詫びや訂正などもせずにやっていけちゃうのが怖いとこ。
論理的思考力をさぁ?
前に「知能指数のお話」で取り上げましたが、人間の思考回路には「システム1」と呼ばれる「直感的な回路」と「システム2」と呼ばれる「論理的な回路」があるそうです。
過去記事はコチラ
アメリカの名門大学(ハーバードとかMIT)の学生でも、わずか17パーセントしか「論理的な思考回路を上手く使えていない。」という結果も出てますので、まぁ普通の人はなかなか使えてないのでしょう。
だから、こんなことがTwitterでは日常的に起こっているんでしょうね。
条件反射で動く前に、本当に一回立ち止まって、深呼吸しましょう。
「この情報は本当なのかなぁ?」と調べましょう。
都市伝説系や陰謀系やオカルト系やスピリチュアル系のYouTuberが、最近よく言ってるような気がします。
「自分で調べて、点と点を結びつけるのが大事!」とか。
「調べる過程が、あなたの思考を広げてくれる!」とか。
そんなセリフを。
いやいや、待て待て。
そもそもの「調べ方」を先ずは教えろや。
そして、こういう「システム1とシステム2」みたいな話をしろや。
と、私はいつも思うのです。
ライオンの親子がいたとして、母ライオンが子ライオンに、小動物で狩りの練習もさせないで、いきなり「よし!ボウズ!象を狩ってこいやっ!」とか言いますか?
どんだけ無責任やねん。
放任主義にも程があるじゃろがいっ!
ダニエル・カーネマン / ファスト&スロー
※ 世間にこの考え方を広めた本
もともと、「システム1やシステム2」という考え方は「行動経済学」から発展してきた考え方です。
学術的には、2つの思考モードを合わせて「二重過程理論」や「二重システム理論」と呼びます。
※ 英語だと「Dual Process Theory」(かっこいい)
鍛え方も含めて、私なりに思うところはあるので、それはまたの機会に書かせていただこうと思います。
とにかく、私が言いたいのは「インターネットは元々軍事技術だったし、それが民間に解放されたのは、こういう『さらなる混乱』と『大衆の白痴化』をもたらすためだった。」ということです。
原理や原則を、知ってか知らずにか、それはわかりません。
でも、無責任な「考察系YouTuber」がやっていることは、まさに「さらなる混乱と大衆の白痴化の加速を助長すること。」にしか過ぎません。
どうしても観るとおっしゃられるのならば、こういうことを弁えている人をお探しになることをお勧めいたします。
だいたい「コメント欄の質」を見れば判断できるかと思いますし、クオリティーが高い(内容がね)動画ほど、なぜかあまり人気がありません。
※ Twitterでもリプライの内容とか見ればわかるのは一緒でしょうか?
情報の海で溺れるのか?泳ぐのか?
どちらがいいですか?
Bonobo / Second Sun
また。
Twitterはじめました。
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